会社が倒産、連帯保証人である社長、私自身も自己破産、そんな倒産経験を持つ元社長の実体験、そしてその後の人生について語っているブログです。お越し頂き有難うございます。
倒産社長から学ぶ経営学
倒産社長の話なんて参考にならないよ!って人もいるかもしれませんが、それはそれで良いと思います。逆に、倒産した元社長だから分かる事もあったりしますので、それが気になる方は是非お読み頂ければ幸いです。
移転について
移転、ここでいう移転はもちろん、事業拡大に伴う移転です。会社が伸びていれば、自然に人員も増え、在庫商売であれば在庫も増え、今までの事務所が手狭になってきます。商談スペースも増やしたいな、会議室も欲しいな、来客用のスペースも確保したいな、など。ごくごく自然な流れとは思います。業績も順調に伸び、利益も出てると、ついついより良い職場環境の整備を考えてしまう事があります。何より、業績が伸びていれば人も増えていきますので、事務所が手狭になってきます。
よく、ラーメン屋の話が例に出てきますが、めっちゃ繁盛していつも行列が出来ているラーメン屋、店舗スペースを拡大して座席数も増やしたところ、行列が出来なくなり、客足が減っていってしまった。ほど良く待たされる程度、いつも混んでいるという印象、この辺りがお客様心理に働くみたいな。
事務所とラーメン屋では違いますが、事業拡大に伴う移転には様々なリスクが伴いますので、慎重に検討される事をお勧めいたします。
移転したら戻れない
私の場合、当初は20万ほどの事務所で事業を始めました。年収1億突破したあたりで、40万程の事務所へ移転しました。その後、4億円近くなって人も増え、70万ぐらいの事務所へ移転。そして6億を超え、10億が見えてきたあたりで家賃130万の事務所へ移転という流れでした。
今思えば、調子乗りすぎだろって感じですよね。誰か止めるヤツはいなかったのかよ?って感じです。固い堅物の金庫番みたいな人がいて、「いや社長!気持ちは分かりますが、分析によるとこうこうで」とか、冷静に分析して指摘して思い留めさえるような人がいたらって。
現実的に、人も増え、物も増え、今考えてもある程度の移転は必要不可欠だったと感じてはいます。が、勢いに乗りすぎでしたね。事業の拡大、売上の拡大、人員の増員ありきの事務所拡大であり、勢いが止まった時の事まで見越せてはいなかったという振り返りです。
特に、この最後の移転が後々に大きく響いて来ました。10億、15億、20億と見越して、人も増え、物も増え、思い切って移転したのですが、結論から言えば時期尚早だったという事ですね。
起業社長の思い切った戦略は、当たる時は当たりますが、実際色々な戦略が10年近く当たり続けて伸び続けて来ましたが、10年続いたから11年目も続くって訳ではないんですよね。
この規模で移転すると、その後、景気が悪くなっても戻れないんです。事務所にもそれなりにお金を掛けてしまってるので。そして勢いが一旦止まった時、大きな負担になっていきました。
勘違い
大きな事務所に移転していくと、メリットもあります。取引先が来ても、銀行が来ても、やはり印象は良いです。信用も高まり取引も拡大、銀行融資も受けやすくなったり。
逆にデメリットも色々。社員は会社が大儲けしていると過剰に感じたりします。福利厚生の充実を求めたり、給与、賞与を期待したり、中小企業にも関わらず、色々な要求が出てきます。特に大きくなった事務所しかしらない社員は、その傾向が強いです。
小さくて、狭くて、ギリギリの事務所ですと、色々な制約はありますが、気持ち的にも頑張らねば的な?意識は働きやすいのかなとも思いました。
まとめ
さて、どうまとめたらいいのか、ほっといたら色々書き続けてしまいそうですが・・・、どんなに順調に伸びていたとしても、将来的な事業停滞期が来ることは常に想定し、その時、スムーズなリストラクチャリング、事業縮小、一旦縮小してやり直せるような事は常に意識しておく事が大事だったんだなと学びました。
事業拡大に伴う移転をお考えの方、良く考えられる事をお勧めいたします。
ご拝読、有難うございました。
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