弁護士介入日前後
ついに弁護士へ相談しに行きました。再建も断念し、いよいよ倒産覚悟の上での相談です。ここでは、弁護士介入日前後の体験談を書いていきます。
前回の記事「債務不履行日」に何が起こる?の続きです。前回の記事は以下をご覧ください。
弁護士事務所へ行き、状況を説明、相談、その後、会社の破産及び代表者であり銀行融資の連帯保証人になっている私の自己破産を決断しました。その後は、弁護士介入、介入通知の発送、裁判所への破産申し立て、債権者集会、免責許可と、長い長い日々が続いていきます。
短い人、会社規模、債権額にもよりますが、早いと3カ月ぐらい?長いと半年以上かかります。私の場合は結構な金額で調査も長引き、半年以上かかりました。
介入通知の発送
Xデイが決まった後は、債権者へ介入通知が発送されます。これが最初のアクションになります。「介入通知」とは、弁護士を代理人として、債務整理を行う事になった事を知らせる通知です。
シンプルに言うと「〇〇は債務整理(破産手続き)を開始しました。今後の支払いは停止します。債務者への直接の連絡は禁止。全て代理人である当事務所まで連絡下さい」
といったような内容が記載されているようです。実際、そういえば私も見せてもらってませんでした。
よって、これを受け取った時点から、一瞬で全ての催促、取り立て、訪問が無くなります。ただし、厳密には金融機関などのみ有効だそうです。一般の買掛先企業には法的な効力はないそうです。ですが、実際に弁護士からこのような通知が届けば、通常はあきらめるのでしょう。私の場合も一般の会社からの連絡も、介入通知発送と共に一切途絶えました。
私は債務不履行(支払停止)から弁護士介入まで数か月粘ってましたので、毎日のように色々と催促やら大変でしたが、介入通知発送後は、電話もピタッとなくなりました。もちろん自宅に来ることもなく、何もないです。嘘みたいに何も何もなくなりました。その日から一変、嘘のように静かな日々が始まりました。
そのまま破産申し立て、債権者集会、免責許可まで、誰からも連絡がなく、裁判が終わっても、誰からも連絡はありません。いまだに変な連絡はないです。ちなみに個人的に親しかった人とは、今でも普通のお付き合いは再会しています。
介入通知発送後の例外
唯一ですが、介入通知を発送しても、会社によっては到着して担当部署に伝わるまでに時間がかかる場合もあると思います。その場合、弁護士介入となった事実が伝わっていませんので、今まで通り連絡を取ってきます。
ただし弁護士から、「介入通知発送後は一切の電話には出ないでください」と言われますので、相手にしてみると「突然連絡が取れなくなった」となります。そして蒸発したのか?と思って自宅に確認しに来る可能性はあります。
私の場合、銀行が1行だけ来ました。電話が来たけど出ちゃダメなので出ず、その後に自宅に来たけど居留守を使い(マンションでしたので)、そしたら手紙が入ってました。まだ弁護士介入した事を知らない内容の手紙でした。
ですが、その翌日には電話も来なくなりましたので、介入通知の件が担当者へも伝わったのだと思います。
破産手続きの不安
多くの方からお問合せを頂きますが、多い質問の1つが、このような破産手続きに伴い、債権者が自宅に押しかけてこないか?などについてです。
私もここは不安でしたが、実際に介入通知が発送され、弁護士介入となった時点で、全ての催促、電話がなくなりました。私の場合、特に電話番号を変えるような事はしませんでしたが、電話すらほとんどかかってきませんでした。唯一、上記で書いた銀行から電話があったぐらいでした。
もちろん、弁護士に破産手続きを頼まなければ、いつまでも状況は続くでしょう。私の知人で、もう10年以上、会社破産及び自己破産しないままの人がいますが、いまだに銀行からの手紙、通知、連絡があるそうです。
今後、新しい生活を再スタートするためにも、しっかりと弁護士さんに債務整理、会社の破産手続き、個人の自己破産手続きを依頼する事をお勧めいたします。それにより、破産手続きは新しい生活をスタートさせるための通過点となるでしょう。
破産を覚悟したら、次は新しい生活を再スタートさせる事を目指して下さい。破産、免責許可が直近では最大の目的にはなりますが、本当の目的は次なる生活の再スタートです。そこを明確に持っておかないと、精神的にも辛くなります。この手続きを終えて、新たに再スタートするという意思、目的を持ち、頑張ってほしいと思います。