会社が倒産、連帯保証人である社長、私自身も自己破産、そんな倒産経験を持つ元社長の実体験、そしてその後の人生について語っているブログです。お越し頂き有難うございます。
倒産後の流れ
詳しい内容、細かい内容、専門的な内容、これはもう多くの弁護士さんなどがホームページで解説していますので、私なんかがあえて書いても、、と思いますので、毎度ですが破産倒産した当事者である社長目線で書いていきます。
まずは大まかな流れから
1.資金繰り苦しい、銀行リスケ、人員削減などなどを経て最後断念
2.弁護士へ相談、弁護士介入、事業停止、受任通知発送
3.整理、整理、整理、破産申し立てに破産開始決定
4.管財人選定、管財人へご挨拶、調査調査調査
5.債権者集会(複数回)
6.破産確定、免責、終了
大きく分けるとこんな感じと思います。その後は人生再出発のための就職活動って流れになりますかね。私の場合、弁護士介入から終決まで約1年かかりました。負債も数億あったので、通常よりも長かったとは思います。債権者集会は確か4回ぐらいだったと思います。途中からはすでに再就職して働いていたので、仕事休んで行ってました。
では、上記6つに分けた項目を、それぞれ書いていきます。
1.苦しい資金繰りから断念まで
お問合せを頂く方で一番多いのがこの段階の方です。そして、ここが一番辛い時期です。もちろん、全部終わって再就職してからの貧乏生活も辛いは辛いのですが、精神的に追い込まれるという意味でダントツで辛いのはこの時期です。
私も長いスパンで考えると辛い時期っていうのは1~2年ありましたが、本当に苦しくなってからは半年ぐらい、もがいて苦しんで、でも結局無理で断念しました。
銀行の支払いはストップ、利息だけ。税金関係は滞納、消費税は分納手続きしましたが、結局最後は滞納。ただこれは意外に催促も緩かったというか、最後の最後まで来なかったです。最後、破産後に最優先で回収できるからですかね。社会保険も滞納。最後は数か月分は払ってなかったです。厳密には払えなかったのですが。
人も減らし、経費も削り、リスケ後は銀行融資も無理になったので、毎月がキャッシュフローとの戦いで、今月は何とかいけた、来月はどうかな?とか、常にそんな感じでした。最終的にはリスケ後、1年ぐらいで資金ショートして断念という結末です。
2.弁護士への相談、介入
私の場合は相談してからは早かったです。これはケースバイケースだとは思います。もう結構限界まで踏ん張っていたので、相談した後は早いタイミングで介入通知を発送してもらい、事業を完全に停止。
介入通知を送った後は取引先からの連絡も一切来なくなり「あー全てが終わったんだなー」という状態になりました。このブログでも色々と書いてますが、慌ただしかった介入前の日々が、嘘のように静まりました。その後は孤独との戦いですかね。1人ぼっちの。この辺り詳しくという方は、以下お読み頂ければと思います。
3.整理、整理、そして破産申し立て
弁護士へ相談した後は、とりあえずひたすら資料の整理、整理、整理の日々です。例えば、介入通知を発送するにしても、発送先のリストを作らないといけませんので、取引先リストから債権者をピックアップしたり。
事業停止、支払停止の状態ですので、例えば電話会社、電気会社、細かいところではアスクルだったり、プロバイダーだったり、とにかく毎月少額でも何らかしら利用しているサービスがあれば、そういう支払いも含めて一斉に止めちゃうので、債権者になってしまいます。ってやっていくとかなりの数になってくると思いますが、それをひたすらと整理する事からスタートします。
もちろん、売掛金未回収先のリストアップだったり、買掛金の整理だったり、財産状況の整理だったり、沢山あります。全ての窓口が弁護士事務所になるため、何かトラブルを抱えていたらそれも弁護士さん宛に連絡が来るので、事前に状況を説明しておく必要があったり。各銀行とはどのように対応し、どのような状態なのかとか、もちろん取引先ごとの対応状況だったり、もう全部です。
その後、過去通帳の整理だったり、最後の方はさぼっていた帳簿整理、経理ソフトへの入力作業も最後は自分で。会社を清算する時は、最後に決算書のようなものを作るので、最後の最後まで細かくしっかりと経理処理をしなければいけません。この作業が決算の時よりも大変です。経理スタッフもいないので、全部自分で、、、
他にも色々とありますが、もろもろやっていきながら、今度は個人の自己破産の準備、これも資料作成、資料、整理、整理です。個人では借金などないので、基本的に債権者もいないはずですが、でもカード払いとかも止めちゃうので、例えばカード払いしていたもの、プロバイダーやら、携帯料金やら、ETCやら、結構色々あると思いますが、それもSTOPされちゃいます。
でも、携帯ストップされちゃ困りますので、生活に必要なものはカード払いから振込みに手続きし直したりとか、結構細かいところが沢山あるので、これもまた大変です。
それ以外にも大事な作業もあります。会社が倒産に至るまでの過程を作文する必要があります。これは管財人にも提出し、裁判所へも最後提出するので、結構大事です。もちろん管財人からも内容については細かく説明を求められたり、チェックされます。どういう経緯で倒産に至ったか、ここをしっかりやって免責を取るために。私の場合はかなりの量になりました。A4で30枚ぐらいになってた気がします。まだ取ってあるので、今度確認しておきます。
と、整理整理がなかなか大変ですが、こうして裁判所への破産申し立ての準備が進んでいきます。
その(2)へ 続く・・・
ご拝読、有難うございました。
最近、人気ブログランキングというサ イトへ登録してみました。同じようなカテゴリーのブログも沢山ありますので、いいブロ グが見つかるかもしれませんね。