会社閉鎖へ向けた慌ただしさ
今日の内容は、すでに会社存続を断念し、弁護士へ相談を始めた方、または既に破産手続きの準備をされている社長様に向けた内容です。
現在どの段階にあるのかにもよりますが、従業員への解雇通知や対応、支払停止による各債権者とのやり取り、弁護士との打合せ、資料の整理などなど、相当忙しくなる時期と思います。
介入通知が送られた後は、債権者からの連絡も一切無くなり、対外的な対応は一旦落ち着くと思いますが、それまでの間はなかなかハードな日々が続くと思います。踏ん張りどころです。
当ブログへ問合せ頂く方
お問合せ頂く方の多くは、弁護士への相談前の方が大半です。すでに弁護士へ相談、破産に向けて進んでいる方は、お問合せ頂かなくても、直接弁護士に聞く事が出来ますので、あまりおりません。
会社をたたもうか悩んでいる社長様、すでに決断はしたが、今後どうなるのか?どういった流れなのか?手続きを踏むのか?一体自分はどうなるのか?など、今後の想像が付かない中で、このブログにたどり着いて頂いた方、などが多いです。
実際、私も当時はそうでした。色々な情報をネットから取ろうとしましたが、弁護士さんの専門的な内容や、法律解釈などは沢山ありましたが、当事者目線で書かれているサイトはほぼなく、それがこのブログを立ち上げたきっかけにもなりました。
奥様からの問合せ
さて、一方、社長の奥様からの問合せもとても多くあります。旦那の会社をたたむ事になって大変な状況になっているが、私には何が起こっているのか分からないし、旦那も忙しくてこちらまで手が回らず、右も左も分からない。
これからどうなるのか?自分に出来る事はあるのか?生活状況はどう変わるのか?家のものは取り上げられてしまうのか?家は?車は?携帯は?生活費は?家庭を守っている奥様目線での問わ合わせを、とても多く頂いております。
~奥様へ~ 大変な時期だからこそ
長年経営してきた会社が倒産の危機にある状態、これはもう想像を絶するほど苦しい状態です。昼間はもちろん、夜、家に帰っても会社の事、資金繰り、今後の事で頭がいっぱいの状態になります。
銀行や取引先には毎日、日替わりで状況説明などを行い、そんな状況でクタクタになりながら家に帰宅、僅かながらの休息を取るのですが、家に帰宅して更に「状況を奥様に説明」となると、かなり大変です。しんどいです。もちろん、これまで会社の大黒柱として、家庭の大黒柱として引っ張ってきたプライドもあるでしょう。
不安な気持ちも分かりますが、どうか温かく見守ってあげて欲しいと思います。ちょっとした会話の中で、状況を上手く聞き出してもらえればと思います。旦那様の前で泣いたり怒ったり、お気持ちは分かりますが心が折れます。出来ればグッと耐えて話し合って下さい。
「これからどうなっちゃうの?」と聞きたい気持ちも分かりますが、それは旦那様も「分からない」のが本音です。当たり前ですが初めての経験ですので、本当に分からないのです。事実です。
「どうなっちゃうの?」と聞かれても「分かんないよ」としか答えられません。そして「分かんないってどういう事?」と言われても、返す言葉もなく、売り言葉に買い言葉になるだけです。ただただ疲れ、虚しさ、悔しさ、無念さがこみ上げてくるだけです。
「会社でも攻められ、家でも攻められ」生きる事すら嫌になりかねません。どうかご家庭では暖かく接してあげ、少しでも心休まる時間を取らせてあげて下さい。
~旦那様へ~ 大変ですが
24時間、心休まる暇もなく大変と思いますが、どんなに大変な時でも、奥様が家を守ってくれているからこそ、仕事にも時間を取れている事と思います。取引先、従業員、様々な対応で一杯一杯と思いますが、ちょっとした内容でもいいので、奥様へ説明してあげて下さい。
これまで頑張って来た事、家族を、生活を支えて来た事、十分に奥様も分かっている事でしょう。倒産は奥様にとってもショックですが、こればっかりは仕方のない事です。頑張って経営してきた結果の倒産であれば、それに対して責めるような事はないと思います。
ただ、何も分からない故に不安、何も知らない故に不安、という事であり、まずは事実が知りたいと思います。今、何が起こっているのか?今後どうなっていくのか?分かる範囲で説明してあげて下さい。何も知らない事ほど不安な事はありませんので、そこは良く理解してあげて下さい。
奥様目線での疑問点も色々出て来るはずです。住居はどうなるの?銀行口座は?私の貯金は大丈夫?車は取られない?電気代は口座引落だけど止まらない?など、生活に関連した様々な事は、奥様の方が良く知っています。ついつい弁護士との面談では、会社の事ばかりに集中してしまいますが、実際の生活の事についてもどうすればいいのか?をしっかり確認して、奥様に伝えてあげて下さい。
その②へ続きます。