倒産経験社長の実体験ブログ

私の経営していた会社が20☓☓年に経営破綻。負債3億円以上で会社は破算で個人も自己破算、そんな倒産を体験した社長による実話ブログです。倒産前から弁護士介入、裁判、免責許可までの手続きの実体験、流れや出来事、生活の様子などなど。当時不安で情報を探しましたが参考サイトはほぼ見つからず。そこでこのブログを作りました。経営危機の方や、倒産しそうな方、また中小企業経営者で倒産について知識として知っておきたい方、当時知らなかった事、知りたかった事、倒産にまつわる様々な情報です。質問相談なども受け付けます。

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消費税納税と社会保険納付を止めてみた結果

何を払って、何を止めるか、、、

いよいよ資金繰りも苦しくなってきて、ついに月末に全ての支払いをする事が出来なくなる月がやってきました。月末は給与、事務所経費(家賃、光熱費、WEB関連、警備、通信費等々)、仕入先への支払い、消費税(私の会社の場合は年4回)、源泉徴収分(毎月)、社会保険(毎月)、銀行返済、、、、などなど

「全部は無理だ」となった場合、何を優先させて、何を後回しにするかを考える事となります。また銀行リスケもしてなく、従業員解雇もしてなく、売上も上がっている状態であれば、まだまだ回復の見込みはありますので、何かの支払いを遅らせて耐え、事業を持ち直せば問題ないでしょう。

給料は最優先

絶対遅らせてはいけないのは「従業員の給与」ですかね。給与が出ない、遅延するようになると、モチベーションも低くなりますし、これから回復しなければいけないのに、真逆の方向に行ってしまいます。

余談ですが、倒産する段階でも、出来るだけ従業員の給与に対しては支払いしておく事をお勧めします。倒産後のトラブルの多くが従業員とのトラブルです。1人1人の生活がかかっていますので、法人よりも本人は深刻です。ギリギリで生活している人にとっては死活問題ですので、相当強く迫ってくる人もいるでしょう。数え切れないほど破産手続きをしてきた弁護士さんからのお言葉でした。

なお給与未払いのまま倒産すると、独立行政法人である労働者健康福祉機構が80%を保証してくれる制度があります。ですので80%は本人にも手続き後に入金されますが、そもそも20%は入らないのも痛ければ、人によっては本来の給料日に入らないだけでも大変ですので、手続きを待つのも待ちきれない人もいるでしょう。

仕入代金も最優先

まだまだ回復出来る可能性があれば、いわゆる営業活動に影響があるところは最優先で払わなければなりません。仕入先への支払いが遅れると、相手次第ですが「即出荷停止」になる企業もありますし、少なからず仕入れ代金払えない会社に対しては対応が厳しくなるでしょう。事業によりますが、商品であったり、例えば飲食店なら食材であったり、事業に支障が出る請求は遅延なくしっかり払っておく事をお勧めします。

他、電話料金、電気、水道、インターネット関連などなどは、すぐにどうこうはなりませんが、基本的に「小さな請求」はキッチリ払っておいた方が後々の管理も楽になると思います。

では、何なら遅らせる事が可能か?

遅れても直接収益活動に影響のない請求で、かつ「取り立て」が来ない請求、又は手続きで正式に「延滞」出来る請求、ここから始めるのが良いかと思います。実際に私もそうしましたが、遅れたとしてもそれが他社(例えば銀行であったり、取引先であったり)に漏れる事は全く無かったです。

 

①税務署(消費税、源泉徴収
消費税に関しては、最初に相談に行きました。私の会社は年4回の納税でしたが(売上規模によって回数は変わります)、支払が苦しい旨を伝えて数か月の猶予を頂き、その後は毎月の分納にしてもらいました。はっきり記憶してませんが、3カ月とか4か月は支払いを0円にしてもらい、その後は支払い金額を小さくしてもらって、毎月少しづつ納付というようにしてもらえました。

ちなみに手続きは結構色々な書類を書いたりで大変でした。ただし同じような相談に来てる人は沢山おりましたので、正直に相談すればしっかりと対応してくれます。

なお、税務署は絶対的な「力」を持っていますので、その気になれば「銀行口座の差し押さえ」や「取引先からの売掛金を直接税務署が回収」するなども出来てしまいますので、払わずに放置していて連絡が来たらしっかり対応した方が良いと思います。

その後3カ月か4か月経過して、少額づつの支払いが始まりましたが、実はこの支払はしていませんでした。連絡が来たらと思ってましたが、結局最後まで電話も訪問もありませんでした。(ただし最終的に破産手続きにおいて、残り資産から優先的に税務署へは返済されました。→(例)破産後の最終資産が1,000万だとして、税務署への負債が300万、それ以外の債権者への負債が2,000万だった場合、1,000万から300万が税務署へ支払われた残りの700万を、残りの債権者へ振り分けられる、といった仕組みだそうです。税務署強しです。)

社会保険・・・こちらは連絡せずに普通に滞納していました。半年近くは滞納し続けたと思いますが、結局破産手続きまで電話もありませんでした。定期的に再納付の用紙は送られてきましたが、それだけでした。(ちなみにこの社会保険も、税務署と同じで優先的に返済されるようです。)

以上の①消費税、源泉徴収と②社会保険だけで、確か毎月数百万の支払いを下げる事が出来ました。

③銀行・・・ここは以前も少し書きましたが、いわゆる「リスケ」です。利息のみ支払う代わりに、返済は0円にしてもらう手続きになります。通常は一部銀行だけで実施はNGのため(他の銀行が「うちだけ止めるの?それはズルい!」となってしまいますので)、メインバンクにまず相談し、その後に他行へも全て相談して、リスケの手続きを行いました。銀行の数だけ交渉と手続きが必要になりますので、これはなかなか時間もかかりますし大変な作業になります。また、この時点で今後当分の間は銀行からの融資は受けれなくなりますので、それなりの覚悟が必要になります。

リスケ前には当然、銀行へは追加融資の相談はした方が良いです。順番的には上位の①②の前ですかね?銀行からの融資も断られて行き詰まった前提での①②③④という流れになるかと思います。(決して消費者金融闇金には手を出さないようにご注意下さい。後々本当に苦労すると思います。)

バブル崩壊、リーマン、この頃はリスケする企業が大量発生したそうです。私の時でも2割、3割はリスケしてますって、銀行マンが話していました。(本当かどうかは分かりませんが)リスケは銀行取引での一応正式な契約ですので、基本的には対応してくれます。

④家賃・・・どのような不動産屋さん次第ですが、相談はありだと思います。敷金を多く積んでいるのであれば、1カ月、2カ月ぐらいであれば対応してくれる可能性もあります。相談したとしても、それが取引先に知れる事はありませんので、しないよりはした方が良いと思います。私も相談して1カ月は猶予してもらえました。ただ、定期的に訪問されるようにはなり、余裕が出来たら入れて下さいといった話は多々ありましたので、1カ月、2カ月支払いをストップしたところで金額的に対して楽にならないという事であれば、払い続けていても良いかもしれません。

以上、私の場合は①②③で毎月1,000万円以上の支払が下がりましたので、ここからかなり回復する事が出来ました。銀行からの新規借り入れは出来なくなりますが、やはりキャッシュフローで大きかった銀行への返済を0円に出来た事で、かなり長い間は毎月のキャッシュフローはプラスで推移して、資金も貯まっていきました。

そして、そのまま復活出来る直前まで行ったのですが、大きなトラブルで大きな出費が必要になり、借入も出来ない中で倒産の道を選択する事にはなってしまいました。それがなければ回復して今も続けていた可能性もありますので、諦めずに頑張れば何とか回復出来る可能性は十分にあるかもしれません。

今回のブログは以上です。文字数が3,000文字を超えてしまいました。書きすぎですね。もっと細分化して書けばいいのですが、色々伝えたいことが次から次へと出てきて、つい長くなってしまいます。ただ、1つ1つはもっと細かく説明できるところも多いですので、ちょっと今後の書き方はしっかり考えていきたいとも思います。