住宅ローンを組めるまでのハードル
一生家賃を払い続けるか?持ち家で家賃支払から解放されるか?人生における将来設計としては、大きな事ですよね。年を取って収入も無くなり、年金暮らしになった時に、毎月の家賃支払いがあるか、ないかは大きいです。
ほとんどの方は、倒産、破産によって住居を没収されてしまいますので、まずは直近の住まいの事を考えなければなりませんが、その後は将来的にまた持ち家に戻れるのか?という事が気になってきます。
30代で破産したら、40代で破産したら、50代で破産したら、年齢次第で可能性が変わってきますが、破産後に再度不動産を所有するまでの流れを考えてみます。
さて、住宅ローンを組めるまでのハードルとして考えられるものは、まずは信用情報が綺麗になる事、そして年齢のハードル、この2つがメインでしょう。いわゆるブラックリストから情報が消えたとしても、もはや年齢的に無理となっては致し方ありません。
(住宅ローンを組めるまで)信用情報のハードル
この辺の情報は、弁護士事務所さんなどのホームページなどを見ると、こと細かく書かれていますので、このブログで解説する必要もないと思いますが、ざっくり以下のような感じみたいです。
いわゆる「ブラックリスト」というものは存在しないようで、実際には「信用情報機関」というものに自己破産した記録が載っているか?載ってないか?がポイントです。要はクレジットカードを作る時、住宅ローンを申し込んだ時、クレジットカード会社なりがこの「信用情報機関」に情報を見に行って、この人は大丈夫?かを判断するわけですね。
信用情報機関には「CIC」「JICC」「全銀協」と3つあり、ここに自己破産などの事故情報が載っていると「審査不合格」ってなってしまう流れです。
そして「CIC」と「JICC」は5年、「全銀協」が10年、この記録が保管されているようなので、住宅ローンを組めるようになるまでは「10年」っていうのが一般的なようです。
ちなみに「クレジットカード」はカード会社によって「全銀協」には情報照会しない会社も多数あるそうで、その場合は「CIC」「JICC」の情報が消えれば、カードが作れるそうです。つまり破産、免責許可後5年で作れるんですね。なので私も、今はデビットカードですが、5年経った時点でクレジットカードも申し込んでみたいと思います。
(住宅ローンを組めるまで)年齢のハードル
次に年齢的な問題について。10年経って自己破産の情報が消えたとしても、すでに80歳になっていたら住宅ローンは組めないでしょう。では60歳なら?50歳なら?40歳なら?何歳なら組めるのかをちょっと調べてみました。
まず完済期限は80歳までが一般的のようでした。定年退職後は年金で払う事になりますが、80歳まで払う計算で大丈夫みたいです。極端な話、70歳で10年の住宅ローンを組むことも可能となります。あくまで理論上ではありますが。
理由としては「団体信用生命保険」の加入限度年齢が80歳だからです。確かに住宅ローンを組む時に必ず入る保険ですよね。死んだらチャラってやつ。これに入らないと、貸す側も「死んだらどうしよう」って不安で貸せないでしょうし。この年齢制限が80歳ってことで、住宅ローンを組めるの80歳までっていう事になる訳ですね。
普通の住宅ローンは35年とかですので、その場合、逆算すると45歳であれば普通に35年ローンでいけちゃう事になります。で、さらに信用情報が消える期間も逆算すると、その10年前に免責許可が出ていればっていう事ですので、つまりは35歳までの破産(免責許可)であれば、普通に45歳で住宅ローンが組めるという事になります。
ま、ちょっとした中古物件や、地方とか?で安めの物件で住宅ローンを組むとしたら、35年でなくって20年、25年でも十分なわけで、頭金次第ではありますが。
具体的にシミュレーション
それならば?と逆算してみると、50歳で破産・免責許可決定されたとすると、60歳で信用情報が消えますので、60歳の時点で理論的には20年の住宅ローンが組めることになります。ざっくりネットの住宅ローンシミュレーションで計算してもらったところ、1,500万を20年で組むと、ボーナス無しでも月75,000円程度でした。
これって家賃払うよりいいのか?とも思ってしまいます。例えば40歳で破産したとしたら、50歳で住宅ローンが組めるようになりますので、さらに条件は良くなるでしょう。年齢次第ではありますが、十分人生再スタートしても、いけるんじゃないですかね。
そもそも持ち家の方がいいの?賃貸の方が得?
最近では「持ち家」だとしても、維持費の問題、固定資産税の問題、地震や災害によるリスク、空家問題の今後の拡大により将来家の売却が難しくなる?価値が下がって安くなる?といった問題もあり、持ち家が得か?賃貸が得か?の比較も増えてきています。
また、持ち家だったとしても、年を取ってひとり身になれば、大きな家に1人で済むのも大変です。結局は子供に住んでもらって二世帯住宅にするか、売却して、売却で得たお金で老人ホーム、又は老人向けの賃貸マンションなどへ引っ越す事になるのでしょう。
そう考えると、無理して住宅ローンを組んで買ったところで、最後は手放すので一緒?むしろ無駄?な気もしてきます。特に一軒家、年数が経つとメンテナンスも大変ですよね。色々な修繕費、庭の草むしり、家の中のガタなど、まー全てお金で解決できますが、それはそれでもったいないし、そもそも年を取って体もしんどくなってくるでしょうし、掃除も大変。そんな状況で色々メンテナンスしていくのも大変であり、不安も増すでしょう。
でも賃貸なら、何かあれば全て不動産会社へ言えば、大家が直してくれます。水道が壊れてもタダ、雨漏りしてもタダ、災害で被害にあってもタダ、メンテナンスや手間を考えれば、住宅ローンよりも少し高くても良い気がします。実際、私も今は賃貸の貸家ですが、何かあったらすぐに職人さんが来て直してくれてます。もちろん無料です。
まー、とはいえ、25歳や30歳で住宅ローンを組み、60歳、65歳でローン終わっている人にとっては、家賃もないので良いのでしょうがね。実際自分の親もそうでしたし、でも今は売っぱらって賃貸マンション住まいに戻ってます。大きな家は1人じゃ大変だそうで、そりゃ当然ですかね。
で、売った分は最後、手元に現金で戻ってきますので、やっぱり買った方が得なのかな?いや、でも将来の空家問題でそもそも売る事自体が大変なので、どうなんでしょうね?
ご拝読、有難うございました!