破産社長の就職編
先日のブログで、破産は通過点という話を書きました。会社倒産、破産は多くの方にご迷惑をお掛けしますが、それはもう本当に申し訳ない事ですので、債権者集会や、破産手続きにおいては誠意をもって対応する事が第一です。
そして、自己破産というペナルティーを経て、免責許可がおりれば負債は消滅します。大きなペナルティーではありますが、そこは自業自得で受け入れましょう。
その後は年齢にもよりますが、中高年とはいえまだまだ人生は長いですので、止まってる訳にはいきません。ケースバイケースとは思いますが、家庭があり、子供がおり、奥様がいる中で、普通の生活を再スタートする必要があります。
先日も同じような事を書きましたが、倒産・破産が決まった以上、腹をくくるしかありません。そして、破産が決まった以上は、破産は「終わり」ではなく「通過点」になります。
これからは「破産→免責許可(裁判終了)→社会復帰(再就職)→普通の生活→未来の生活」と、前を見て進みます。破産手続きは、未来の生活へ向けたおおきな流れの中の1つです。そして、社長人生に終止符を打ち、再就職して第二の人生を進みます。
中高年の破産後の再就職?再起業?
破産後の再就職については、お問合せを頂く内容でもかなり上位です。やはり、ここは一番不安なところです。「元社長を雇ってくれるのか?」「元社長だと、扱いづらいと敬遠されないか?」「ただでさえ中高年の就職は厳しいのに、自己破産した元社長を雇ってくれるのか?」など、不安は尽きないと思います。
もちろん、再起業も選択肢の1つになる方もいると思います。私も検討しました。今までの規模の10分の1なら無理なく出来そうですし、それでも普通のサラリーマン以上の生活は出来るので、が、妻に反対されて断念しました。
その後も複数の知人から、独立するなら出資するのでいつでも言って、などと言われる事もありますが、中小企業の資金繰りの辛さ、あれをまた味わうのかと考えると、今ではもう再起業はほぼ考えなくなりました。特に倒産を経験した元社長にとっては、あの資金繰りの辛さは言葉では表しようがなく、同じような経験をした人にしか分からないかもしれませんね。
その点、申し訳ないですがサラリーマンは本当に楽です。いや、もちろん仕事は大変で、拘束時間も長いし、休みも限られ、給与も安いし、社長だった頃みたいな生活は全然無理ですが、それらを全てひっくるめても、楽です。
仕事の時間が終われば自分の時間ですし、給与は自動で毎月振り込まれますし、休みの日は完全オフですし、もちろん連帯保証人でもないのでリスクがゼロ。世間では当たり前の事なのですが、元中小企業社長にとっては、しばらくこの普通さが身にしみました。
今月売上がいまいちだったとしても、もちろんプレッシャーもあり、頑張らないといけないのは同じですが、それは中小企業社長の「やばい、頑張んないと...まずいぞ」とは次元が違いますね。
では具体的なアドバイスについて、次のブログ記事で書きたいと思います。